子育て中のママは、子どもを連れて外出する機会もありますよね。そういう時、いつもおとなしくしてくれる子どもたちばかりではありません。機嫌が悪かったり、ふざけた態度をとる子もいます。
・外出時に限って悪ふざけをして注意を聞いてくれない
・外出時に叱ると周囲に白い目で見られるのではないか
・外出時もいつものように怒っていいのか迷っている
・危ないことについては叱っているが、それ以外について(食事中じっとしていない、大声で話す、ほかの子に自分のしたい遊びを強要するなど)どう叱ったらいいのかわからない
・出かける前に約束しても困った行為を繰り返し、「約束したでしょ」と思い出させるとあっかんべーと舌を出される
など、子どもの成長とともに、悩みは増えていくばかりです。そこで今回は、子どもと一緒に外出した際に、子どもを叱る方法についてまとめてみました。
- ある程度言葉を理解できる年齢なら、人前では叱らない
子どもにもプライドがあり、人前で叱られている姿を見られるのはきずつくこともあります。恥ずかしいという思いも当然ありますので、恥ずかしさをごまかすために「ぐずる」こともあるようです。叱る時はなるべく人のいない場所で叱るようにしましょう。
- 感情的にならない
親が感情的に叱ったり、怒ったりすると子どもも感情的になってしまい、素直に注意が聞けません。疲れるだけなので、あくまで冷静に。
- 手をやさしく握り、目や仕草で諭す
「いけない」ということが伝わるように、日ごろから注意や叱る時の表情・仕草を決めておきましょう。そうすることで、子どもにも伝わりやすく、親も大声を出さなくてもいいので疲れません。
- じっくり言い聞かせる
「走らないで!」と怒鳴るのではなく、そばに行って「人がたくさんいるでしょ。見て」と状況を確認させます。子どもは自分の興味のあるものを目の前にすると、周囲の状況がわからなくなってしまうことも少なくありません。そのうえで「ここで走るとほかの人にぶつかって迷惑をかけるから歩こうね」と必ず理由を付けて伝えましょう。
- 困ったことを繰り返している場所へ行くときは、事前に約束する
「〇〇で〇〇だから、小さな声でお話ししようね」など、事前に場所を伝えたうえで約束をします。どうすればいいのかをあらかじめ伝えることで、子どもも自制ができるようになっていくんですよ!
- 約束しても守らない時は、何度か注意を繰り返してできたら褒める
まずは、何度か注意を繰り返します。その都度、できたら褒めるを繰り返してください。「成功の体験」が子どもを成長させるのは、何歳になっても同じです。厳しく叱っても聞かない子は、褒めて伸びるタイプなのかもしれません。
- 何度か注意しても守れない時は強制的にその場から帰る
注意されても何度も繰り返すときは、その場から帰るというのも一つの方法です。3度注意しても繰り返す場合は、4度目の注意で「守れないならここから帰るよ」と最終通告をします。それでも繰り返す場合は、有無を言わさずその場から帰りましょう。子どもに口だけだと思われないように「帰るよ」と言うのなら本当に帰る精神が必要です。
- 約束を何度言っても守れないならタイムアウトを取る
タイムアウトはアメリカ流の叱り方です。「何度言っても守れないようなら、年齢の数の分数だけ一人で座って反省しなければならない」というもの。お友達と遊んでいるなら親御さんに断り、子どもには耳元で「これからタイムアウトを与えます」と伝え、その場から離れましょう。そして子どもを親の目の届くところに座らせて「一人でよく考えてごらん」と言って反省させます。時間が来たらタイムアウトと告げて、なぜタイムアウトを与えたかを落ち着いて話して聞かせてあげてください。親の感情も冷静になれる時間を作ることができる方法なので、最近は日本でも取り入れられている育児方法ですよ!
- 家と外での叱り方を統一する
家では頭ごなしに「こら!」と怒鳴っているのに、外では「〇〇しちゃだめでしょ」と優しく叱っていると、子どもは態度の違いに気づいて外での行動をエスカレートさせてしまいます。
- 悪いことはどこでもきちんと叱る
他人に危害が及ぶようなことがあっても、親が人目を気にして外出先だから叱らないのは良くありません。悪いことは悪いことだときちんと自覚できるように態度を変えないようにしましょう。躾に家も外もありません。
- 叱る時は率直に短く、してはいけない理由として良い行動を伝える
子どもは遠回しに言ったり、嫌味を言ったりしても伝わりません。「それはしてはいけません」ということと「〇〇しようね」ということを短く端的に伝えることが重要なのです。
- 外出先でも子どものためを思って叱りましょう
感情的に怒るのではなく、子どもに社会を教えるためだとわかる叱り方なら周囲も温かく見守ってくれます。躾はその家のルールがありますから、基本的には周囲の目を気にする必要はありません。
- 落ち着いた口調で諭す
とはいえ、周囲にたくさん人がいるのに怒鳴っている親は、なんだかいい目では見られません。虐待の事実がなくても、「あの人虐待してるんじゃ・・?」なんて思われては困りますよね。重要なのは、普段から落ち着いた口調で話すことです。子どもは一度言ったら二度としない、などという賢い生き物ではありません。基本的には何度言われても好奇心が勝ってしまうと何度も同じ行動をとります。それを分かったうえで、根気良く諭していきましょう。
- やってはいけないことは?
・迷惑をかけているのに何もしない
人目を気にする前に、きちんと叱ることが重要です。確かに最近は大声で子供を叱る親に冷たい目線が送られることは多いですが、それよりも躾をしない親の方が非常識だといわれます。
・大声で怒る
迷惑をかけている状況というのは、周囲に人がいるという状況です。TPOを考え、大きな声で怒るのは良くありません。親の声の方が迷惑に感じる人もいるからです。また、人前で大声を出して子ども叱ると、子どものプライドが傷ついてしまいます。
・頭ごなしに叱る。「〇〇してはいけません!」とだけ叱る
何がいけなかったのか、どうすればいいのか、この両方が伝わらなければ意味がありません。叱り方には注意しましょう。
・汚い言葉や人格を否定する言葉で怒鳴る
子どもに対して暴言ともとれるような発言をするのはやめましょう。子どもの自尊心が傷つきます。周囲は子どもの行為よりも、その暴言に白い眼を向けているということに気づいてください。
・「〇〇さんに怒られるよ」と注意する
怒られるからやらないという注意の仕方は間違っています。「店員さんに怒られるよ」と子どもに言っている親によく遭遇しますし、実際に言ってしまいがちな言葉ではありますが、これはやめましょう。怒るのは店員さんではなく、親の自分であることをきちんと自覚して。きちんと理由を説明して、子どもを叱ってください。
- まとめ
躾というのは、子どものためにすることですから、基本的には家でも外でも叱り方を変えてはいけません。同じ叱り方で叱ることで、子どもも理解しやすくなります。ただ、家での叱り方が外では適していない場合がありますね。そういった場合は、叱り方の根本的な改革が必要なのかもしれません。感情的に怒っている場合は、普段から子どもに伝わっていない可能性もあるからです。「怒鳴られるからやめよう」という認識になっている可能性も否めません。叱る目的をきちんと決め、一貫性を持って叱りましょう。子どもは基本的に一度では聞きません。それを前提に、根気よくルールを教えてあげるといいですね。