男性の場合は、射精が正常に行われいる限り自分に対して「不妊」の疑いを持つ人は少ない傾向にあります。
しかし、原因は不明?男性?女性?不妊の原因として考えられる事とは?でも触れたとおり、「不妊」の原因の約半分は男性側に原因があります。
パートナーの為にも、男性側はより「不妊」に対して意識を持つ事が必要です。
セルフチェックは難しい事ではありませんので、この機会にチェックしてみてくださいね。
セルフチェック内容!【男性編】
成人になってからおたふくかぜにかかった
思春期を過ぎておたふくかぜ(流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん))に感染した男性の約30%に、精巣(睾丸)が大きく腫れて激しく痛む急性精巣炎の症状があらわれます。症状そのものは1~2週間で治まりますが、その後遺症として無精子症や乏精子症(ぼうせいししょう)になることがあります。
生殖器に炎症などを起こした事がある
おたふくかぜのほか、結核菌や淋菌、クラミジアなどの細菌に侵されて副睾丸や精管に炎症が生じた場合も、治ったあとに精子の通過障害が起こり、不妊症の原因になることがあります。
副性器といわれる精嚢(せいのう)や前立腺の炎症も、精巣で精子が作られているのに精液が出ない無精液症になったり、精子が死滅したりする原因になります。
性器の形がふつうと違う
男性性器の奇形や異常が性交障害の原因になり、妊娠を妨げている事があります。例えば、陰茎が湾曲している陰茎屈曲(いんけいくっきょく)、陰嚢(いんのう)内まで腸が入り込んでいる院嚢ヘルニア、院嚢内に水がたまる陰嚢水腫、重症の包茎などです。
性器の奇形などはないが、スムーズにセックスできない
性交障害の背景に、甲状腺ホルモンの不足によっておこる粘液水腫、下垂体の異常で起こる下垂体機能不全症、副腎機能の低下によって起こるアジソン病、あるいは糖尿病、中毒性疾患、栄養障害などが隠れていることもあります。慢性の前立腺炎などのときも、性交障害が起こりやすくなります。
常用している薬がある
精神神経系胃腸薬のドグマチール、血圧降下薬のレセルピンやアルドメッド、血管拡張薬のヘルベッサー、胃・十二指腸潰瘍約(かいようやく)のタガメットなどを長期間服用すると、勃起障害や射精障害を招くことがあります。
精子数が少ない=性的に弱い、は間違い?!
精子数と性的な強さとはまったく関係ありません。精子が少なくても性的に強い人もいますし、精子に問題はなくてもEDの人もいます。
性交障害
性機能障害ともいい、セックスに関するさまざまな障害を指します。男性の場合は、性交渉時に勃起しない、勃起が持続しない「勃起障害(ED)」や勃起に問題がないのに射精できない、早漏といった「射精障害」などがあります。
女性の場合は、性交疼痛(とうつう)障害や性嫌悪症などの症状を総じてFSD(女性性機能障害)といい、心の問題が原因となることが多いといわれています。
セルフチェック内容!【男女共通編】
セックスの回数が少ない
セックスの回数が多いほど妊娠の確率は高くなります。
女性が生理1周期で自然妊娠する大体の確率
・~30歳 … 25~30%
・~35歳 … 18%
・~40歳 … 5%
・~45歳 … 1%
20歳代でも30%程度でしかないわけですから、数を打たなきゃ当らないと考えてしまっても良いくらいです。
また、セックスの感覚が2週間以上あくと、精子の受精能力が落ちてしまうという報告もあります。
タイミングだけを考慮して1カ月近く間隔を空けてしまうのは、良い状態ではないと考えましょう。
ストレス過多
強いストレスを受け続けていると、女性は排卵が乱れやすくなり、男性は勃起障害になったりします。
また、射精が不完全になり、精子の数が減ったり運動性が悪くなったりもします。
仕事や場合によっては育児によるストレスは強い場合が多いと思います。
カップルでしっかりコミュニケーションを取り、お互いの事を思いやる事を忘れない様にしましょう。