日常生活で「不妊」を疑うようなきっかけって中々ないのが現実ではないでしょうか?
避妊をやめ妊娠に取り組くんだ結果、数カ月経っても妊娠しない事で、
「もしかして不妊なのかも?」
「病院でみてもらうべきなのかしら?」
などの疑問や不安が生まれてきて初めて「不妊」を意識するカップルが大半だと思います。
不妊の治療が難しいのはまさにこの点です!
赤ちゃんを産みたいという目的がなければ治療する必要のない人が多い
通常の健康診断で問題なし≠「不妊」なのですが、日常が健康に過ごせていればいるほど、「不妊」への疑いを持ち辛いのかもしれません。
セルフチェック内容!【女性編】
婦人科や不妊外来を受診すると、多岐に渡る「不妊」の原因を探るため、様々な問診が行われます。
では実際にどんなことが不妊の原因となるのか見てみましょう。
■月経が不規則
25~32日周期、出血する日数3~7日というのが月経の正常な範囲。
月経がまれにしかない(稀発月経)(きはつげっけい)、あるいはまったくない(無月経)という場合は、排卵が起きていない事が考えられます。
やっかいなのは、月経は周期的にあるのに、実施には排卵していないというケース(無排卵性月経)。この場合、月経があるちうことに安心して異常に気付くことが遅れがちです。
月経がかなり不規則な人は、半年妊娠しなければ病院を受診しましょう。
月経痛が強い
月経中は、子宮を収縮させるプロスタグランジンというホルモンが分泌されます。月経痛の正体は主にこのホルモンで、ストレスなどの心理的要因が痛みを助長することもあります。
月経痛の多くは心配ないものですが、痛みが非常に強い場合には、不妊の原因となる子宮内膜症になっている可能性があります。
前回と比較して痛みが強くなっているような場合も病院を受診する事を検討する方がよいでしょう。
■開腹手術、もしくは婦人科の手術をしたことがある
腹膜炎や虫垂炎などで開腹手術をしたり、卵巣、卵管、子宮などの生殖器官を手術したことがある場合、術後に癒着を起こして妊娠の障害になっていることがあります。
1人目の出産時を帝王切開で行った場合も、該当すると考えて良いでしょう。
性感染症になったことがある
クラミジア感染症などの性感染症を放置しておくと、子宮頸管炎や子宮内膜症、卵管炎などを引き起こすことがあり、不妊や子宮外妊娠の原因になります。
クラミジア感染症の初期にはあまり症状が出ませんが、おりものが異常に多かったり、腹痛がある場合は婦人科を受診しましょう。
クラミジア感染症について捕捉
性行為を通じて感染する感染症で、クラミジアトラコマスチスによって起こされます。感染しても症状を感じにくいためにパートナーへうつしたり、慢性化してしまうケースが多く、女性にとっては気を付けたい病気です。治療はパートナーも一緒にすることが大切です。
内科的疾患がある
甲状腺の病気や糖尿病、自己免疫疾患などの内科的疾患があると、いろいろなメカニズムを介して不妊の原因になることがあります。
薬を服用している
抗うつ剤や胃潰瘍の薬などにはプロラクチンを過剰に分泌させる副作用があり、月経不順、無月経を起こす事があります。服用している薬については医師に詳しく申告し、相談する必要があります。
事項妊娠中絶の手術を何回か受けている
中絶手術で必ずしも妊娠できない体になることはありませんが、中絶をくり返していると、子宮内膜が薄くなって着床しづらくなり、不妊の原因になる事があります。
問診では過去の中絶の有無を聞かれますが、妊娠したことがあるという事も含め、診察のうえで大切な情報となりますので正確に答えましょう。
子宮内膜炎や卵管炎になったことがある
卵管閉塞(らんかんへいそく)になったり、卵管周囲に癒着を起こしたりして、不妊の原因になることがあります。
セルフチェック内容!【男女共通編】
セックスの回数が少ない
セックスの回数が多いほど妊娠の確率は高くなります。
女性が生理1周期で自然妊娠する大体の確率
・~30歳 … 25~30%
・~35歳 … 18%
・~40歳 … 5%
・~45歳 … 1%
20歳代でも30%程度でしかないわけですから、数を打たなきゃ当らないと考えてしまっても良いくらいです。
また、セックスの感覚が2週間以上あくと、精子の受精能力が落ちてしまうという報告もあります。
タイミングだけを考慮して1カ月近く間隔を空けてしまうのは、良い状態ではないと考えましょう。
ストレス過多
強いストレスを受け続けていると、女性は排卵が乱れやすくなり、男性は勃起障害になったりします。
また、射精が不完全になり、精子の数が減ったり運動性が悪くなったりもします。
仕事や場合によっては育児によるストレスは強い場合が多いと思います。
カップルでしっかりコミュニケーションを取り、お互いの事を思いやる事を忘れない様にしましょう。