11月27(日)に放送された【TV】健康カプセル!ゲンキで紹介された
アンガーマネージメント
について。
健康がテーマですので、アンガー=怒り によって起こる健康被害と予防策についての紹介でした。
健康がテーマはあるんですが、今回は怒りをどうやってコントロールしたら良いのか?という点に触れていました。
子育てしているとどうしても子供に対して怒ってしまう事ってありませんか?
・何を言っても「いやだー!」と言って聞かない
・ご飯食べさせたくても全然食べてくれない
・夜中々寝付いてくれない上に夜中に起きる
しつけの意味では怒る必要が勿論ありますが、
子供のために怒るのと、
単に自分が腹立ったから怒る
のでは意味が違いますよね?
私も経験がありますが、子供に対する怒りは時に自己嫌悪してしまう事もあるかと思います。
自分の怒りをどう制御して、どんな時に子供を怒ってあげるべきなのか、アンガーコントロールにそのヒントがあるのかもと思っています!
怒り方によって健康被害が起きる?
まず前提として怒りというのは誰もが持っている感情ですよね?
子育てしててよく分かるようになったんですが、2歳に満たない子供ですれあ『怒り』の感情を表に出して自分を表現しようとします。
ただ、怒り方は人それぞれで、
・怒りっぽい人
・ごく稀に怒る人
・全く怒らない(怒ってないようみ見える)人
また、怒る時の様子も
・瞬間湯沸かし器みたいに怒鳴り散らす人
・静かな口調で怒りがあまり見えない人
・にこやかな感じで全く怒りが見えない人
と結構バラバラですよね。
今回の番組で指摘されていたのは、
・怒りっぽい人もしくは瞬間湯沸かし器みたいに怒鳴り散らす人
についてでした。
怒りが健康被害をもたらす理由
怒りが健康被害をもたらす理由は一体なぜなのか?についても番組内で杏林大学の古賀良彦先生から説明がありました。
怒ると血の巡りが悪くなるそうで、心臓疾患の患者には怒りやすい人が多いという傾向が見られるそうです。
怒りと血の巡りの関係
ではなぜ怒ると血の巡りが悪くなるのか?という事になりますが、
怒る事をイメージする言葉で、頭に血が上るという言葉が昔からありますが、まさにそれです!
怒ると怒りを司る神経が活発化する事で、体内の血圧を上げる命令が出されてしまいます。
怒りっぽい人の場合、血圧を上げる頻度が多くなる事で血管が傷ついて行きます。
結果、傷ついた血管では十分に血を巡らせる事が出来なくなるという事だそうです。
怒りっぽい人とそうでない人と比較して心筋梗塞は約5倍、脳梗塞も約2倍にもなるそうです。
怒りを鎮める魔法の言葉とは?
番組内で怒りを鎮める魔法の言葉といううそみたいな言葉の紹介がありました。
それが、6秒数えて下さい という言葉。
これを証明する為に、10円を縦に10枚並べるというイライラ状況をわざと作り出し、この言葉を見せた際の交感神経の変化をモニターした結果が紹介されていました。
やってみると分かりますが、10円玉を縦に並べるって凄いイライラします(汗)
※交感神経は怒る事によって活発(モニターでは上下に激しく動く)になる神経との事
ここで魔法の言葉 6秒数えて下さい と書かれたカードを見せるとあら不思議!
活発化していた交感神経が少し落ち着いたように見えました。
なぜ6秒間なのか?
怒りのピークは6秒といわれています。
これは、興奮状態のアドレナリンが出て体内に行き渡って落ち着くのが大体6秒だからです。
この6秒間を耐える事で怒りが落ち着くという理屈になります。
人間の脳は結構単純に出来ていて、怒りの感情が沸きあがっても他事に意識が移ると直ぐにクールダウン出来るそうです。
そう考えると、6秒間数えるのは時間と他事の組み合わせで意識が移り、怒りを鎮めるにはとても有効な方法なのかなと思えます。
アンガーコントロールで怒りを制御する
そもそも怒らなければいいんじゃない?
と考えちゃいますが、そうではなく怒りを自分で制御出来るようにする事が大切という事でした。
制御するとはどういう事か?
怒りを全く発散せずに貯めこむのもストレス過多などによる健康被害が出てしまいます。
かと言って、やたらめったら怒っていると上で紹介したようにやっぱり健康障害が出てしまいます。
なので、怒りは上手に発散する必要があるという事になります。
それには私達が怒る理由というのを少し理解する必要があると思いませんか?
私達が怒る理由とは?
なぜ人が怒るかというと、「○○すべきだよね」という「べき」があるからです。
番組内ではこの「べき」の事をコアビリーフという言葉で紹介されていました。
上の図を「べきの三重丸」として見てみてください。
①自分と同じ「べき」
②自分の「べき」と少し違うが許容範囲
③自分とは異なる許容できない「べき」
相手に対して同じ「べき」を感じる①と少し違うけど許容範囲とされる②の場合、私は怒りを感じる事がありません。
しかし、自分とは事なる許容すべきではない「べき」では人は怒りを感じるという様子を表したものになります。
怒りを感じる③の部分が少なくなれば怒りを感じる事が少なくなるはずですが、ではどうやって③の部分を少なくするのか?
②の部分を広げて③を相対的に減らすんです!
これはどういう事かと言うと、①の自分と同じ「べき」って全く一緒って事ですから、この円を広げるのって感覚的に難しく感じませんか?
でも、「自分とはちょっと違うけどこういう考え方もあるのかな」「色々な人がいるよね」みたいに考える事が出来ると②の円は広がる事になりませんか?
そうなると、許容出来る範囲が広がるので怒りを感じる事が少なくなるんです。
でもここで気を付ける事があります!
この「べきの三重丸」って同じ事でも人それぞれ円の大きさに違いがあります。
番組内では「早めにやっておいて」と言われたらどれくらいを意味するか?というインタビューを行った結果、「5分〜その日中」とバラバラの答えが返ってきました。
これって依頼した側が「早め=5分くらい」と思っているのに対し、受託した側が「早め=その日中というズレが起きると、依頼した側は10分経っても依頼した事が終わらなかったら怒りを覚える確率が高くなりますよね?
この事からも、③の領域が広くなってしまうと怒りを覚えてしまう確率が高くなって行く事が分かると思います。
育児中に覚える怒りの理由とは?
これも「べきの三重丸」と照らし合わせるとよく分かりますよね。
結局のところ、子供に対して大人都合・常識でモノを考えて接してしまうと大人の思うほど子供は良い子にしてませんよね(笑)
子供がなぜ大人の思う通りに言う事を聞かないのか?
大人側が子供の成長・状態・考えを理解出来ないから
だと私は思っています。
全てを理解する事なんて不可能でしょ!?
当然それはそうですが、子供と言えども相手は人間ですよね?
育児本やネットに書いてある全くその通りに成長していくわけがないんですよ。
もちろんある程度の目安になりますし、体調崩している時なんかなネットの情報は有用なものがあります。
でも、目の前に居るのは育児本の中の子供でも他人が育てた子供でもなく、あなたの子供です。
自分が思う「べき」が子供には100%通用しないと認識した上で、子供と接すると少し楽になるかもしれませんね!
あ、もちろん私自身それが出来ているわけではありません!(笑)
この番組をみてそう考えられるようになったら良いなと思ったので記事を書かせて頂きました!
怒りを制御するアンガーコントロールの方法とは?
怒りの感じる理由と怒らない様にする方法はご紹介しました。
でも、全く怒らないなんて事は無理です。
最初の方にも書きましたけど、この番組では怒る事が駄目なのではなく、上手く怒る必要があると紹介されていました。
この怒りをとても上手に制御した実際の例として、ヘルスクリニックイーク丸の内さんとはぴね防府さんが紹介されていました。
ヘルスクリニックイーク丸の内さんの事例
野口由紀子先生が院長就任時、とても多くのスタッフさんをまとめなければいけなくなり大変苦労されたようです。
それは医療現場は常に怒りが渦巻いていて、その怒りが伝染する事で医療ミスや患者さんの命に関わることもあると認識され、感情をコントロールすることは大事だと認識されたそうです。
具体的には機嫌が悪い人が居るとそれが伝染してしまって、スタッフがイライラしてしまってミスが続き、連絡漏れなどが生じてしまうという事になります。
何をどうやって改善されたのか具体的な説明はありませんでしたが、スタッフ全員が感情をコントロールする事を意識付けたのだと思います。
はぴね防府さんの事例
こちらは介護施設になりますが、こちらの施設では働き始めて1年以内に離職してしまう人が多く、毎年10数名の離職者が出ていたそうです。
そこで、施設長である河内さんがアンガーマネジメントをスタッフさんと一緒に実践した所、なんと離職者が0名にまで改善したそうです!
具体的には「アンガーログ」を取って怒りを覚えた事を都度書き留めておくという「怒りの記録」です。
記録をしておく事で、自分が怒っているパターンや傾向が見えてくることなんですね。
・どういうときに怒りやすいのか
・どういう場面だと怒りやすいのか
・どういう状態になると怒りやすいのか
・それを回避するためには、どうすればいいのか
これは、自分の反応や感情の推移を客観的に眺めることで、そういう状態にならない工夫ができるようになります。
はぴね防府は離職者が0名に改善した以外にも、怒りによる仕事の効率低下が改善し残業時間が50%も減ったそうですし、施設利用者への対応がよくなり、夜間コール数も減ってきたのです。
はぴね防府は極端な例なのかもしれませんが、効果があった事はとても良く分かる事例でした。
まとめ:アンガーコントロールと育児に生かすには?
・自分の「べき」は子供にはそもそも通用しないと自覚する事
・アンガーログの様な簡単なものでも良いので記録して怒りの分析する事
子育て中にアンガーログの様なものを付けるのは難しいかもしませんが、スマホで音声記録を取るという方法もありだと思います!
音声を文字変換してくれるソフトがiPhone,Androidそれぞれ無料で配信されていますので、利用するのもハードルは低いです。
「怒り」はものすごいパワーを生みます。
それも大半は負のエネルギーでしょう。
それを子供にぶつけるのはやっぱり違う気がします。
アンガーコントロールにこだわる必要はないですが、自分の「怒り」を客観的に見る事によって子供への接し方も変わるでしょう。
私は早速実践しようと思っていますので、みなさんもお試しコース的な感覚で試してみては如何でしょうか!?