子どもがキーキーした奇声をあげていると、ママもストレスが溜まりますよね。実は、子どもの奇声に悩んでいるママは、意外とたくさんいるんです。公共の場所では奇声なんてあげない静かな子でも、実は家での奇声に悩んでいる……なんてことも。
・子どもが泣き叫ぶのは何とかならない?
・子どもがなんで奇声をあげるのかわからない
・奇声を発しているときは、どうしたらいい?
・買い物中、欲しいものがあっても買わないと床に寝転んで奇声を発するのが恥ずかしい、どうにかしたい
など、「育児あるある」な風景に、ひどく悩んでいるママもたくさんいるんです。最近は、子どもの奇声は親の躾のせい……なんて風潮があるために、街中で奇声をあげられると、ママが白い目で見られることも少なくありません。そこで今回は、子どもの奇声の理由と、やめさせる方法をまとめてみました。
- 2歳を過ぎると、子ども自身ももどかしさを感じているかも
平均的には、子どもは1歳前後から言葉が出始め、2歳ごろには2語文を話しているものです。しかし、その子によって、成長のスピードは様々ですよね。伝えたい気持ちに、言葉の発達がついていかないと、自分の気持ちを思い通りに表現できず、その悔しさから奇声を発していることも。また、声の大きさについては理解していない場合も多いようです。
・昼間の外遊びを増やす
外遊びで改善するの?なんて思うママもいるかもしれませんが、子どもにとって外で思いっきり走ったりすることは、ストレス解消になります。普段、伝えられないもどかしさでストレスが溜まっている場合は、まずはそれを解消してあげることが重要ですね。
・やりたがっていることはチャレンジさせる
2歳を過ぎると、自立心も一気に育ってくる時期です。着替えや食事、歯磨きなど、なんでも自分でやりたい時期がやってきます。ママからしたら、そんなのできるわけないと思っていても、子ども自身はチャレンジすることで満足することもあるのです。できるだけ、やりたがることにはチャレンジさせてあげて、うまくできない様子ならわからないように補助してあげるといいでしょう。
・静かにしてほしい場所に行くときは、事前に約束をしてみて
例えば、病院などに行くときは、ママも静かにしていてほしいですよね。そういった場合は、事前に事情を説明して、約束をしてみましょう。穏やかな口調で「病院は静かにしてないといけない場所だから、話すときは小さな声にしようね」と話してあげると、子どもも理解して奇声をあげない子もいます。また「大きい声を出さないでね」というよりも、「小さい声でお話ししようね」と肯定系の言葉で伝えると、子どもも受け取りやすいですよ!
・静かにできたときはたくさん褒める
どんな子どもでも、褒められることはうれしいものです。嬉しかったことは、もう一度繰り返そうとするので、徐々に静かにできるようになっていくでしょう。おとなしくできたときは、積極的に褒めてあげることが大事です。
・声の大きさのコントロールを、遊びを通して教える
子どもの奇声の原因は、声の大きさをコントロールできないからかもしれません。動物の鳴き声などを使って、声の大きさをコントロールする練習をしましょう。大きな動物は大きな声、小さな動物は小さな声など、子どもがわかりやすいように工夫してあげるといいですね。理解が進むと「アリさんの声でね」と穏やかに言うだけで、叫ぶことが少なくなってきます。
・なぜだめなのかを伝える
「静かにして」「いい加減にして」などの言い方では、子どもになぜしてはいけないのかが伝わりません。「病院はしんどい人がたくさんいるから」など、なぜ叫んではいけないのか、理由を教えるようにしましょう。また、「お菓子が欲しかったら、このお菓子が欲しいんだけど買ってもいい?って聞けばいいんだよ」など、具体的な方法や伝え方を教えてあげましょう。
- 下の子に対して叫ぶ場合は、赤ちゃん返りの可能性
今まで独り占めしていたママが取られてしまったという気持ちから、赤ちゃん返りする子どもはたくさんいます。特に、2歳ごろの子どもは、「ママ大好き!」が一番大きな時期ですから、赤ちゃん返りの可能性は高いですね。ママに見てほしくて叫んでいる場合もあるかもしれません。
・まずは子どもを安心させて!
赤ちゃんが寝ている間など、2人きりの時間を作ってたくさんコミュニケーションをとりましょう。抱っこしてあげたり、「〇〇ちゃん大好き」など言葉にして伝え、抱きしめてあげることで子どもは安心します。
・弟や妹から好かれている、頼りにされていると思わせる
上の子が下の子をあやしてくれたりしたときには、下の子の気持ちを代弁するように「〇〇ちゃんはお兄ちゃん(お姉ちゃん)が大好きなんだね。とっても笑ってるよ」など、毎回伝えてあげましょう。お兄ちゃんお姉ちゃんとしての、自立心が芽生えます。
- 3歳ごろからはストレスも感じやすい時期
3歳になると、幼稚園や保育園などの集団生活を送る子どもが増えてきます。初めての場所や初めての友達にストレスを感じていたり、体力のない子にはつらいスケジュールをこなさなくてはいけない場面もありますよね。大きなストレスは、感情のコントロールを効かなくしてしまうことも。
・子どものペースに合わせた行動スケジュールをとる
眠いときや、お腹がすいたときなどに、コントロールが効かなくなって奇声を発する子がいます。成長とともに落ち着いてくるものではありますが、それまでの間は子どもに合わせたスケジュールを組むことが一番の改善策ですね。
・大人が落ち着いた声で呼びかける
原因がわかっている場合は、「〇〇したかったんだね」など、子どもの気持ちを代弁してあげましょう。原因がわからない時は、「何があったの?ママに話してくれないかな」と穏やかな口調で話しかけて!子どもはママに理解してもらいたい思いが強いです。否定するような言葉をなげかけるのは避けましょう。
・5歳以上になってもおさまらない場合は一度病院へ
奇声というのは、年齢を重ねるとともに少しずつ減ってくるものです。多くは言葉の発達が進む5歳ごろには落ち着くものですが、中には5歳になってもおさまらない子もいます。それまでに、きちんと適切な声かけをしているにもかかわらず、5歳を過ぎても奇声がおさまらない場合は、一度病院で診てもらうのがいいでしょう。発達障害の可能性も考えられます。専門家に相談した方がよさそうですね。
- モノが欲しくて泣いている場合は?
・買い物に行く前の約束
「今日は〇〇を買いに行く日だから、ほかのものは買わない約束ね」と出かける前に話をしておきましょう。子どもも理解して、奇声をあげることは少なくなります。
・泣き叫んでも怒って気持ちをストレートにぶつけない
スーパーやショッピングモールの中で奇声をあげられると、ママも恥ずかしくて困ってしまいますよね。しかし、「ママが困るからこんなことしないで!」と自分の気持ちを押し付けても効果はありません。
・共感してあげる
「これが欲しかったのね」など、言葉にして共感してあげることはとっても大切です。そのあとで「でも今日は買わない約束だったよね」と諭してあげて。子どももすんなり受け止めやすいです。
・買わないといったものは絶対に買わない
泣き叫んで買ってもらえた経験があればあるほど、子どもは「泣き叫べば買ってもらえる」と思ってしまいます。欲しいものがあると泣けばいいと思ってしまう可能性もありますので、注意が必要ですね。「ダメなものはダメ」と教える機会も大事です。
- やってはいけないことは?
・奇声をあげたら大声で怒る
大声で怒るのはむしろ逆効果です。一瞬泣き止んだり、奇声をやめる子もいますが、それはママの大きな声にびっくりしてのこと。決してなぜダメなのかを理解してやめたわけではありません。大事なのはきちんと理解させて「同じことを繰り返さないようにすること」です。
・奇声は発達障害と決めつける
稀に、「うちの子は奇声をあげるから発達障害に違いない」と悩んでいるママもいます。しかし、それは間違っているんです。奇声を発すること自体は異常ではありません。発達障害の子どもは、その子の特性によって奇声をあげる子もいますが、それも全員に当てはまるわけではないのです。発達障害かどうかは、3歳ごろまで判断が難しいので、慎重な診断が必要になります。
・奇声をあげた要求はすべていうとおりにする
子どもの奇声がおさまるからといって、子どもの要求すべてを飲む必要はありません。それをすると、治まるどころかかえってひどくなってしまうことも。「ダメなものはダメ」ときちんと教えていきましょう。
・「うるさい!」「いい加減にしなさい!」など制止の言葉のみを使う
つい言ってしまいがちなこれらの言葉ですが、これはあまり意味がありません。子どもはなぜ奇声をあげたらいけないのかを理解できないからです。何度も同じことを繰り返してしまう原因になるので、きちんと理由を添えて注意するようにしましょう。
- まとめ
子どもの奇声はよくあることという前提で、対応方法を変えることでぐっと減らすことができます。伝えられないもどかしさを抱えている子どもも、街中で泣き叫んでいる子どもを連れているママも、相当なストレスを抱えていますよね。それが、ママの対応1つで減らすことができるのですから、すごいことです。
2歳以降になると、言葉も徐々にわかってきますから、きちんと言葉で伝えてあげるようにしましょう。理由を伝えることで、子どもも学んでくれるようになります。約束が守れた時には、目一杯褒めてあげてくださいね!子どもは成功体験を重ねて、大きく成長していくものですよ!