子どもの考える遊びは、十人十色ですよね。同じおもちゃでもいろんな遊び方があり、体一つでも楽しめるのが子どもです。しかし、親目線でそれを見ていると、「それって危ないかも……」と思うことも。
・危ない時はどう止めたらいい?
・命にかかわるようなことではないけど危険な遊びは、止めた方がいいの?
・危ないことばかりして目が離せず、何もできない
など、ママたちはそれぞれ悩んでいるようです。そこで今回は、子どもが危ない遊びに夢中になってしまうときの対処法をまとめてみました。年齢によって危険度は異なり、危険なことを理解する能力も違うので、年齢別にまとめてみました。
- 3歳までの小さな子供への対処法
・あらかじめ危険なものを片付ける
3歳までの子どもは、好奇心旺盛で何にでも興味を持ちます。触ったりなめたりして刺激を得るうえに、注意しても子どもは理解できないことも多いです。刃物や薬品類などの危ないものは、手の届かないところに片付けて、触れないようにしておきましょう。
・大きなけがをしないように工夫
背の高いテーブルではなく、ローテーブルを使うなどして「落ちてもケガをしない工夫」としてみましょう。床に柔らかいジョイントマットを敷き詰めるなども効果があります。家具類の角はスポンジやクッション材で覆い、危険がないように工夫できますね。また、ドアは指をつめると危険なので、ドアストッパーなどを使用するといいですよ!
・危険なことは根気強く毎回言って聞かせる
まだ完全には言葉が理解できる年齢ではありませんが、言い聞かせることはとっても大事です。「まだ言ってもわからないから」と黙認していると「やっていいこと」として認識されてしまいます。また、注意したりしなかったり、一貫性がない場合、子どもが混乱してしまうので、必ず注意するようにしてくださいね!毎回注意されると「やってはだめなんだ」と理解するようになります。
・伝える内容は一貫する
危ないことをしている場所や物の本来の役割を話すようにすると、内容がぶれません。「ここはご飯を食べる場所だから立ってはダメです」というように、何をするためにあるのかを教えてあげるといいでしょう。
- 4歳を超えたら・・・
・まず危ない遊びを止める
子どもの発達段階以上のことに挑戦している、命にかかわるような危険なことをしている場合は大きな声で「危ない!」とはっきり伝えましょう。必要であれば体を使ってすぐ止めて。大ケガにつながる可能性があります。階段などの段差から飛び降りるなど、親から見て身体能力的に大丈夫そうだと感じる場合は見守ってもOKです。しかし、室内のテーブルやイスなど本来の使用用途がある場合は、理由を添えて注意して。
・安全な場所に移動してから危ない理由などを伝える
子どもは何が危なかったかを理解していない場合があります。ジャングルジムに1人で登っていった子どもに「危ないでしょ!落ちたらどうするの!」と言うだけでは伝わりません。子どもをまず降ろしてから「何も言わずに登ったら危ないよ。落ちたらケガをして痛い思いをするし、ママはすごく心配だよ。ママに言ってから伝わるようにしてね。」と伝えてあげましょう。最初は繰り返すこともありますが、徐々に危ないことを理解するようになっていきます。
・物の役割を考えさせる
少しの言葉でやり取りができる時期になります。危ないことをしている場所や物は、本来何をするための物か考えさせる言葉がけをしてみましょう。「椅子は立って使うもの?本当は何をするところかな?」という言葉がけが重要です。子どもの答えが「立つところ」と言う場合は、本当の使い方を教えましょう。「座るところ。でも楽しいから」と好奇心が勝っている場合は、「立つと楽しいよね。でも椅子で立つとバランスを崩して落ちたときにケガをするかもしれないよ。椅子は座って使おうね。」と声かけをしてみてくださいね。共感した後の声かけの方が、子どもに受け入れられやすいです。
・物の正しい使い方を教える
幼児期は手先や運動能力が大幅に発達する時期でもあります。乳児のころは危なくて使わせなかったハサミや包丁も、正しい使い方を教えながら触らせてみるのもいいでしょう。親が見ている前で、親と一緒にということを約束させてくださいね。
・対象年齢ではない遊具で遊ぶ場合は、しっかりとフォローを
安全性を考えて作られている公園の遊具ですが、対象年齢未満で挑戦すると思わぬケガにつながる場合もあります。子どもが挑戦したがる場合は、時間帯を調整したりして大きな子どもがいない時間帯に挑戦させてみては?危険回避のフォローは大切です。
- 小学生になったら
・周囲への配慮を教える
小学生になると、自分自身がケガの危険がある遊びはしなくなります。危険予知の能力が培われているという証拠ですね。しかし、一方で他への配慮に欠ける年齢でもありますね。例えば、小さい子が遊んでいる公園で野球などをすると危ないということに気づけない子も多いのです。自分はケガをしなくても、誰かにケガをさせてしまう可能性が出てくるということですね。「周りに小さい子がいないかどうか、ちゃんと確認してから遊んでね」と注意してあげることも必要です。
・遊具を本来の目的とは異なる遊びに用いている場合
遊具は安全性を考えて作られていますが、それは正しい使い方をした時の話です。異なる使い方をすると、ケガにつながる危険もあります。子どもにとっては刺激的で、チャレンジ性の高い遊びですが、ケガの危険はきちんと話しておく必要があります。ある程度は許容してOKですが、正しい使い方をしているお友達にケガをさせる危険があったり、迷惑をかける場合はやめさせなければいけません。
- やってはいけないことは?
なんでも危ないからと言って禁止するのはやめましょう。子どもは遊びを通して好奇心を満たし、自らの限界にチャレンジするものです。それを通して精神的にも社会的にも成長していきます。能力を発達させるために遊びの中に危険はある程度必要なものです。発達段階に見合っているかどうかを見極め、大きな目で見守っていくことが大事です。
- まとめ
子どもがしている危険な遊び、やめさせたいと思うのは親心です。しかし、危険の伴う遊びだからこそ得られる成長があるのも事実。また、小学生にもなると、他人にケガをさせないように考える力も必要になってきます。年齢に合わせた対処をしていくことで、その年齢に必要な危険予知能力が養われていくのです。危ないからと言ってすべてを遠ざけてしまっては、成長の妨げになることも。子どもの成長段階に合ったものであれば、見守ることも大切です。